7/15(日) 9:26配信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180715-00000012-nkgendai-socc
フランス司令塔グリーズマン(左)のファンタスティックなプレーが見られるか?(C)Norio ROKUKAWA/Office La Strada
現地時間6月14日に開幕したロシアW杯も14日のベルギーとイングランドとの3位決定戦、15日のフランスとクロアチアとの決勝戦を残すのみとなった。世界が注視するファイナルを戦い、黄金色に輝くトロフィーを手にするのは、98年の母国開催W杯以来2回目となるフランスか? それとも91年に旧ユーゴスラビアから独立したクロアチアが初の栄冠に輝くのか?
ちなみにW杯の優勝について「20年周期で初優勝国が誕生する」というジンクスがある。
34年にイタリアが自国開催W杯で初優勝を果たし、20年後の54年スイス大会では、西ドイツ(当時)が初めての栄誉に浴した。58年にブラジルが初優勝を飾った20年後には、78年の母国開催でアルゼンチンが初優勝を遂げ、その20年後には前述した通り、フランスが母国のサポーターに初優勝を届けた。
そして18年ロシアW杯はクロアチアが初戴冠と言いたいところだが、これらは、あくまで「過去のデータ」である。フランスの優位は歴然としており、何よりも「フィジカルコンディション面」に大きな差異がある。
フランスは決勝トーナメント1回戦以降、クロアチアよりも1日早く日程を消化し、決勝までのオフは丸1日多い。それに加えクロアチアは、決勝T1回戦と準々決勝は延長前後半をこなしてPK戦までもつれ、イングランドとの準決勝も延長を戦った。
延長前後半の30分×3試合=90分。フランスよりも「1試合多く消化した」ことになる。疲弊度は比べようもない。
司令塔のMFモドリッチ(Rマドリード)、エースストライカーのFWマンジュキッチ(ユベントス)はともに32歳。ボランチとして中盤を支えるMFラキティッチ(バルセロナ)は30歳。どうしても高齢化が目立つ。
対するフランスは巨漢CBバラン(Rマドリード)、圧倒的なフィジカルを誇るボランチのMFポグバ(マンチェスターU)が25歳。エレガントにしてスピーディーな司令塔であるFWグリーズマン(Aマドリード)が27歳。今大会3ゴールとブレーク中の高速ドリブラーのFWエムバペ(パリサンジェルマン)にいたっては、19歳のティーンエージャーである。
フランスは、1次リーグ初戦のオーストラリア戦では「若さ」を露呈して思わぬ苦戦を強いられたが、試合を重ねるごとにチームの攻守の連動性は高まった。試合運びの巧妙さも増していき、選手たちは手応えをがっちりつかんでいる。
決勝は、序盤からフランスが主導権を握り、優位に進めるだろう。
体力面でハンディのあるクロアチアが唯一、フランスに勝っている点があるとすれば、選手個々の経験値の高さくらい。
クロアチアは守備を固め、カウンター狙いに徹する可能性が高い。どれだけフランスの攻撃に耐えられるか? 早い時間帯にフランスが先制すれば、一方的な展開になることもあり得る。
(現地ロシアで取材中の元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180715-00000012-nkgendai-socc
フランス司令塔グリーズマン(左)のファンタスティックなプレーが見られるか?(C)Norio ROKUKAWA/Office La Strada
現地時間6月14日に開幕したロシアW杯も14日のベルギーとイングランドとの3位決定戦、15日のフランスとクロアチアとの決勝戦を残すのみとなった。世界が注視するファイナルを戦い、黄金色に輝くトロフィーを手にするのは、98年の母国開催W杯以来2回目となるフランスか? それとも91年に旧ユーゴスラビアから独立したクロアチアが初の栄冠に輝くのか?
ちなみにW杯の優勝について「20年周期で初優勝国が誕生する」というジンクスがある。
34年にイタリアが自国開催W杯で初優勝を果たし、20年後の54年スイス大会では、西ドイツ(当時)が初めての栄誉に浴した。58年にブラジルが初優勝を飾った20年後には、78年の母国開催でアルゼンチンが初優勝を遂げ、その20年後には前述した通り、フランスが母国のサポーターに初優勝を届けた。
そして18年ロシアW杯はクロアチアが初戴冠と言いたいところだが、これらは、あくまで「過去のデータ」である。フランスの優位は歴然としており、何よりも「フィジカルコンディション面」に大きな差異がある。
フランスは決勝トーナメント1回戦以降、クロアチアよりも1日早く日程を消化し、決勝までのオフは丸1日多い。それに加えクロアチアは、決勝T1回戦と準々決勝は延長前後半をこなしてPK戦までもつれ、イングランドとの準決勝も延長を戦った。
延長前後半の30分×3試合=90分。フランスよりも「1試合多く消化した」ことになる。疲弊度は比べようもない。
司令塔のMFモドリッチ(Rマドリード)、エースストライカーのFWマンジュキッチ(ユベントス)はともに32歳。ボランチとして中盤を支えるMFラキティッチ(バルセロナ)は30歳。どうしても高齢化が目立つ。
対するフランスは巨漢CBバラン(Rマドリード)、圧倒的なフィジカルを誇るボランチのMFポグバ(マンチェスターU)が25歳。エレガントにしてスピーディーな司令塔であるFWグリーズマン(Aマドリード)が27歳。今大会3ゴールとブレーク中の高速ドリブラーのFWエムバペ(パリサンジェルマン)にいたっては、19歳のティーンエージャーである。
フランスは、1次リーグ初戦のオーストラリア戦では「若さ」を露呈して思わぬ苦戦を強いられたが、試合を重ねるごとにチームの攻守の連動性は高まった。試合運びの巧妙さも増していき、選手たちは手応えをがっちりつかんでいる。
決勝は、序盤からフランスが主導権を握り、優位に進めるだろう。
体力面でハンディのあるクロアチアが唯一、フランスに勝っている点があるとすれば、選手個々の経験値の高さくらい。
クロアチアは守備を固め、カウンター狙いに徹する可能性が高い。どれだけフランスの攻撃に耐えられるか? 早い時間帯にフランスが先制すれば、一方的な展開になることもあり得る。
(現地ロシアで取材中の元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏)