被災地への暑中見舞い
暑中見舞いの基本は暑さに苦しむ相手をいたわる言葉に、少しだけ自分の近況を添えることだという。名だたる
小説家や歌人のそれには、さまざまな工夫が凝らされている。
歌人で、明治以降では初めての女性小説家として知られる三宅花圃(かほ)は「昨夕の夕立に後の涼しさを楽し
み居(お)り候」と書き出した。あえて暑の文字を使わず、夕立で涼を強く印象づけて、相手の心身を冷やした(中
川越著「文豪に学ぶ 手紙のことばの選びかた」)。
http://www.the-miyanichi.co.jp/kuroshio/_33412.html